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ノウゼンカズラ 1。

 眼の前を暗く蔽(おお)っている花叢(はなむら)に俺は足を止めた。
 「何ていう花だろう」
 真夏の太陽をそのまま映したような、鮮やかな橙色(だいだいいろ)の花が、わらわらと石塀を這いながら細い路地
 に弧形(アーチ)を廻らせていた。

                                           「艶歌瀬戸戀」より

暮れ方、父と母が散歩に出た折り、近所の生け垣から剪ってきてくれた、ノウゼンカズラの花が、この作品を書くヒントになりました。
ノウゼンカズラ 1。_d0004250_1895913.jpg

by viola-mania | 2005-07-08 20:27


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