カテゴリ:雑感( 45 )

規格。

数年前まで量販店の棚に仲良く並んでいた、この二つの規格になるフロッピーも、いまや一種類とその絶滅が危ぶまれています。
当時でさえ、すでに骨董品と化していた我が家のワープロに合うものをと、その択一に「どっちだっけ!?」と迷っていた頃のことを思い出しながら、いま使っているのが、一種類となった2HDのフロッピーか否かを、ふたたび問うてみます。
「どっちだっけ!?」
と迷いながら、、、
さて、フロッピーを確認すると2HDではなく、2DDだった;
一見、遜色のない二つを並べてみると、2DDにはなくて、2HDにあるものを見つけました。
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穴です。
2HDには、右下に小さな四角い穴が開いているのです。
そんなわけで、そこをテープで塞ぎ、データを読み込ませてみたら、しっかり保存してくれました。
でもでも、コレって初歩的な知識なのかしらん。
そのなんちゃってフロッピー? に保存したのは、こんどのイベント(文学フリマ)に合わせて刊行する、『プラトニカ 第二輯』用の文でしたが、櫂まことセンセイより預かったイラストをもとに文を書くのは、なかなかに骨の折れる作業でした。
こればかりは、テープでピ!! というわけにはいかないよね。
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*画像、上、2DDと2HDの違いは、下、穴です。(見た目には)
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by viola-mania | 2009-04-26 01:05 | 雑感

無事。

これから呑みに行くという仕事仲間を、仕事場のあるビルの前で見送ると、暮れ方の繁華街を野毛方面へ歩き出しました。
それにしても、陽が長くなったものです。
途中、立ち寄った古書店で、山本有三の『無事の人』をその朴(ぼく)とした装丁と薄さに惹かれて、ワンコインで購入。
地元駅までの40分あまりを、この戦中の保養地を舞台にした小説を読んで費やし、そろそろ、主人公である「あんま」のいたましい生涯を振り返るダンとなりました。
タイトルにある「無事の人」って、どんなひとなんだろ。。。
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こんどの耽美文藝誌『薔薇窗』(9月刊行)で完結となる、拙作「牧野博士の不思議な採集」を書き終えると、その間(かん)の挿画を描いてくださっている、櫂まことセンセイと大泉学園にある「牧野記念庭園」へお礼参り? に行きました。
三本の松葉が縁起物とされるゴヨウマツや、揉むと匂うクスノキの葉などを拾いながら、そのいわれや効能をこの庭園の園丁さんに窺っているうち、いつしか、牧野博士と対峙しているかの錯覚に陥りました。
拾った松葉をカバンにいれながら、まさに、“不思議な採集”を体感したかの心地でした。
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バスのなかで席を譲ったら、
「お兄さん、ありがとう!!」
とお爺さんに、おおきな声でそういわれ、嬉しくも恥ずかしかった。
とはいえ、祖父ほどの年齢だろうそのひとからしてみれば、まあ、“お兄さん”なんだろうね。
そんなわけで、お爺さんの見たままにパチリ。。。
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*画像、上、無事帰宅、中、青年、牧野博士の肖像(ポルトレ)、下、前世紀の髪型だな;
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by viola-mania | 2009-04-19 17:42 | 雑感

春日。

数日前に出来たニキビの赤いなごりを鏡のなかに覗きながら、少し淋しくなったり、こうしてキーを打つあいだにも目にはいってくる、擦れたシャツの袖口を愛おしく感じたりすることのあいだに、「齢(よわい)」という字を置いてみたら、そんなことどもが、急にきらきらし始めました。
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リンリン リン
と黒電話がなり、
リン
とワン切り。
三たびなり始めた黒電話に出てみると、近所のともだちからでした。
受話器を置いて、30秒のうちに訪ねて来た、お出かけの途上にあるらしいともだちに、その用向きを訊いてみたところ、何でも、夕方からの花見の前に立ち寄ったとのことで、二時間ほど話したのち、玄関先で見送りました。
「舞踏家たちとの花見なんで、ともだちのダンサーをメールで誘ったんだけど、返事がなくて、、、でも、その舞踏家の画像と経歴を送ったら、即返事がきた」
「わかりやすいともだちだね、、、てゆうか、メールをもらったことじゃなしに、その内容に反応するって、さわやかな関係」
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夏なら畳の上、冬ならホットカーペットの上でする読書にかかせないのが、クッション。
そんなわけで、クッション・カバーも、二つの季節に合わせて掛け替えているのだけれど、このたび買ったそれは、「麻綿」といった素材からして、すでに、夏冬両用になりそうな気配。
おまけに、アクセントとなるキルティング加工が、どこか、手仕事によるそれを思わせ、よい感じなのだ。
ちなみに、寝しなの読書も、手仕事による刺繍がはいった掛け布団カバーに包まれながらといった具合。
こころを通わすひとときだから、肌に触れているものも、手仕事っぽいのがいいみたい。
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画像、上、季節を問わずこのシャツばかり、中、うつくし、下、クッション・カバー
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by viola-mania | 2009-04-12 00:50 | 雑感

贈物。

突然の贈り物 甘く香る花束♪
と花屋のお兄さんからそれを受け取ったのはいいけれど、ラッピングしたてのブーケを解くのは、少し忍びない。
とはいえ、花の寿命は短いもの、、、
リボンの結び目を解き、セロファンおよびカラーペーパーを外すと、銀紙に巻かれた、まさに花の束が露呈しました。
ブーケをおおきめの花瓶にいれると、銀紙を巻いていた輪ゴムを残し、あとはゴミ箱へ、、、
さて、いかに花を長もちさせるか!!
うーん、齢をとるってこんなもんでしょ。
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それはさておき、、、
同い齢(どし)の幼馴染みから届いた、「うすはりグラス」には、水道水をたっぷりいれて、我が家を訪ねて来るともだちたちをもてなしたい。
おおきめの花瓶にいれたブーケは、どれだけもたせることが出来るかの成果を得るために。
などと、誕生日のプレゼントにもらったものものの使途を考えつつも、一番のプレゼントは、この桜の天蓋(てんがい)ということに気づいたのは、小石川にある播磨坂(はりまざか)を下っていたときのことでした。
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ともだちからもらった、祝電のお礼を電話でしていた折り、
「桜の季節に生まれたことが何よりだね」
とそんな話をしました。
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*画像、上、突然の贈り物、中、小石川の桜、下、ブーケを前に。
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by viola-mania | 2009-04-05 09:31 | 雑感

沈丁。

防寒のため、、、
とかなんとかいって切れずにいた髪を、ばっさり切りました。
神、否、髪に誓ってひかないつもりでいた、風邪もひいちゃったことだしね。
こうなってみると、“防寒のため”に髪を伸ばしていたというのも、とどのつまりは、たんに「ゲン担ぎ」に過ぎなかったのかもしれません。
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さて、都内での用事を終えると、予約をいれた散髪の時間まで、あと二時間となりました。
「とんぼ返りだな」
と思いつつも、地元駅から床屋までの道のりを走るはしる。
黒塀が風情を残している、大仏次郎の旧居の前を過ぎ、このあたりの地名となっている、「雪の下」の閑静な屋敷の庭の様子が、走る速度に合わせて飛び込んできます。
白玉椿に沈丁花、、、
「保健室の匂い、、、オキシフルのような」
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ふいに香った沈丁花のそれは、転ばぬ先の杖とばかりに、その歩調を緩めさせ、保健室の匂いについで、想起したのは、擦り剥けたひざ小僧に、白く泡立つオキシフルの匂いでした。
ウォー!!
とばかりにラストスパート♪
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*画像、あくまでイメージ。
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by viola-mania | 2009-03-15 00:41 | 雑感

小春。

「ダ・ヴィンチ、、、MF文庫の棚ってどの辺りですか!?」
と、神保町にある大型書店を経巡り、訊ねたときの記憶が、油紙の匂いとともに立ち上ります。
その包みのなかには、もはや、まぼろしであったと諦めていた、MF文庫『きみの背中で、僕は溺れる』(カバー写真、森 栄喜)と、これも、その包みに同封されていた葉書にしたためられているように、「春の小さい贈りもの」がはいっていました。
写真家、森 栄喜さんのこまやかなこころづかいに目を細めつつ、早速、そのページを捲ってみよう。
えいきくん、ありがとう♪
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*画像、春の小さい贈りもの。
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by viola-mania | 2009-03-08 12:36 | 雑感

左右。

思想史家、千坂恭二さんが、戦後、タブーとされた、ファシズム関連の思想を、ナチとのそれに照らし、その関連のみが取沙汰されがちだった、ドイツの作家、エルンスト・ユンガーについて触れたとき、ふと、個人誌『薔薇窗』の同人、弘田 龍くんの顔が浮かびました。
さて、「世界革命戦争・全共闘から大東亜戦争へ」と題された、このトークセッションが、雑誌『悍(はん)』編集人、前田年昭さんから、聴講者へ質問を受けつける段になると、あらためて、その内容が充実したものであったことに気づき、
「えっ!! もう終わりなの!?」
とそれとは裏腹な、物足りなさを感じました。
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そんな聴講者たちのために、前田さんが用意してくださった二次会への出席を、でも、住まいが遠方ということからパス。
さて退散しようと会場の外へ出ると、そこにいるのが当然であるかのように? 龍くんが立っていて、セッションが行われていた、池袋、淳久堂書店の4階から1階へエスカレーターを使って降りると、そのフロアにあるベンチに座り、いつかのイベントのときのように、この店の閉店時間まで、龍くんとしゃべり込むことにしました。
前田さんが質問を受けつけたとき、手を上げようか躊躇したという、龍くんの質問におおきく頷くと、日本浪漫派とユッキーこと三島由紀夫のことが気になりました。
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そんなこんなで、その日中、江戸へ出るついでとばかりに、「タコシェ」と「古書往来座」への『薔薇窗』の納品を済ませると、手荷物を凝視、、、本来であれば、「スミレ貯金」へプールしなければならないところの売り上げ、一万円は、その手荷物である「コンバース」のスニーカーへと転身? していました。
スミレ編集長の「コンバース」ずきは、つとに有名です。。。
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*画像、上、前田年昭さん編輯による雑誌『悍(はん)』、央、千坂恭二さんVS前田年昭さん、下、右とか左とか。
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by viola-mania | 2009-03-01 11:09 | 雑感

笑造。

秋の花粉に対するアレルギーを発症して以来、冬の低温症と、そして、ことしこそは、春の花粉にも悩まされそうな予感に、いよいよ外せなくなったマスクの下で、最近、秘かに「笑顔のつくりかた」を勉強しています。
きのうなんかも、電車のなかで、疲弊した頭をコックリさせていたら、はや、車窓の向こうには「上野」の文字。
ふたたび、頭をコックリさせたら乗り過ごしてしまいそうな勢いに、戸口の上のモニターを、もはや、使い物にならなくなった目で眺めていると、画面は、「笑顔のつくりかた」を教示し始め、思わずマスクの下で、イーとかウーとかやっているうちに、いつしか、眠気も覚めていました。
ところで、おとついきのうと仕事をご一緒した、編輯子のMさんは、笑顔が素敵なおぢさまで、そのチャーミングな人柄に接するたび、自然と笑顔が、このマスクの下に出来上がっているから、アラ不思議。
なるほど、「笑顔」って、つくるものではなく、なるものなのだと、笑顔率? の高いひとのかたわらで、その横顔を眺めつつ思いました。。。
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by viola-mania | 2009-02-22 21:37 | 雑感

華客。

「あなたのいない右側に♪」
などと思わず口ずさんでしまった、このたびの出店ブースは、「ファンタジー」。
そんなわけで、ひとりで参加するイベントは、このうえなく心細い。
とはいえ、「ファンタジー」といったカテゴリーに対する先入観がそうさせたものか、両隣りのひとたちの柔らかい笑顔に、マスクの下の頬も自然と弛んでゆくのでした。
開場とともに来店したいちげんさんの女性に、ついで来店したリピーターの男性に、それから、思いも寄らずにお越しいただいた編輯子のMさんに、おまけにお隣さんにも、それぞれ新しい『薔薇窗』をお買い上げいただくと、
「案外、ファンタジー・ブース、いけるんちゃう!!」
といつもの調子に乗ってけてけてけといったところ。
「それにしても、、、」
と足元のカバンに目をくばせると、ふたりの同人、Hさんと、ほんじつが初対面となるHくんへ差し上げようと持参した、『ヒアキントス』(タブロイド)のバックナンバーをいれた茶色い封筒が目につき、これも、昨年、この「スミレノオト」を読まれてお越しいただいた小鳩さんへ差し上げようと持参した、『スミレ日誌・抄』(私家版)をいれたビニール袋が目につきました。
「はて、来てくださるかしらん」
と思っていた矢先にあらわれた小鳩さんに、これも新しい「蛇腹本」をお買い上げいただきながら、チョコレートをいただいてしまった、きょうはバレンタインデーの翌日。
そんでもって、閉場1時間前にあらわれた、ふたりの同人、HさんとHくんとは、イベントが退けたあとの2時間あまりを、ビッグサイト内のコンコースに設けられたベンチに座って過ごし、Hくんから送ってもらった彼の修士論文をひらきつつ、三人で輪講。
「<薔薇窗>を始めて、14年になるんだけど、そのどこで子供と大人がすれ違ったのかが、よくわからないんだよね」
とこの若き精鋭たちを双方に仰ぎ見つつ、ふと、そんな感慨をもらしていました。

*画像、きょうはバレンタインデーの翌日。
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by viola-mania | 2009-02-15 22:58 | 雑感

隣家。

この土地に古くから住む、我が家とは庭続きではないお隣さんと、ことばらしいことばを交わしたのは、はじめてのことでした。
「この八段ある塀のうち二段を壊させてもらいます、、、市の条例で、六段以上積んではいけないことになっていますので」
というご主人とは、一時期、同じバスに乗り合わせたことがあったけれど、その朴訥とした見かけどおりのアルトは、夕闇につつまれたご主人の姿と相まって、オイラに、大樹のような強い存在感を与えました。
一方、奥さんのほうは能弁なソプラノで、その塀を取り壊すといった我が家との垣根を越えて、近く、娘夫婦と同居すること、それについては、家を建て直し二世帯住宅にすることなどの諸事情を、そのかたわらで大樹ぜんとしているご主人の枝に止まり、歌うように語っていました。
「で、工事はいつまでなんですか?」
「10月までの予定です」
といって薄暮の情景のなか、それだけがひときわ目を惹いていた、黄色い小さな包みをオイラに手渡しながら、
「これ、つまらないものですけど」
との義理立てを、オイラにお仕着せるのでした。
とはいえ、この夫婦の申し立てに、意義などあろうはずもないオイラは、その仕着(しきせ)に袖を通しつつ、これまで、顔を合わせていながら、そのタイミングを逸し、挨拶ができないでいたことを詫びたのです。
長らく隣に住んでいながら、ただの一度も挨拶をしなかったことは、オイラの理屈に適った方便であるのですが、やっぱりそれでは、ひととして重要な欠陥があると感じたからでした。
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それから二週間あまりが過ぎ、、、
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隣の家がなくなり、新たな家屋が建つまでのつかの間、思いもよらずにもたらされた、この日当りと見晴らしは、いったい、、、
これまで、そんな天よりの恵み? があったことを、知らずに暮らしてきたオイラは、でも、そのことを尊ぶよりも、その家屋がなくなったことで、外からの風当りと見晴らしとを、気にしなければならなくなった、築50年にもなる我が家と、その浅茅生(あさじふ)を、うとましく感じるのでした。
「すみませーん!!」
と外からの呼び掛けに、玄関先へ出てみると、八段あったブロック塀は、その半分を残し取り壊されていて、ついで、
「壁を壊したとき、自転車も壊しちゃいまして、、、」
と前輪のスポークを示しながら、その申しわけをしている作業員に、でも、悪気があってそうしたわけでもあるまいと、しばらく乗らないうちにすっかり錆びついてしまった自転車と、作業員の顔をとみこうみしながら、
「走れるようにしてもらえればいいですよ」
と我ながら寛容な態度。
とはいえ、錆ついた自転車を目の前に、強い態度をとれなかったというのが、実際のところでした。
はたして、錆ついているのは自転車だけでしょうか、、、
と散髪のおり、その店のご主人との会話のうちに、そんなことを考えました。
「でも、そーいう家って、或意味、この町の文化だぜ」
というご主人のそれに、隣の家屋なきあと、そこにぽつねんと佇む、我が家と、その“浅茅生(あさじふ)を、うとましく感じ”ていた気持ちが、少し晴れたような気がしました。
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*画像、上、解体工事が始まったお隣を小庭越しに臨むの図、中、日当り、見晴らし、ともに良好、下、村井さんのヘルメット。
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by viola-mania | 2009-02-08 11:29 | 雑感