無事。

これから呑みに行くという仕事仲間を、仕事場のあるビルの前で見送ると、暮れ方の繁華街を野毛方面へ歩き出しました。
それにしても、陽が長くなったものです。
途中、立ち寄った古書店で、山本有三の『無事の人』をその朴(ぼく)とした装丁と薄さに惹かれて、ワンコインで購入。
地元駅までの40分あまりを、この戦中の保養地を舞台にした小説を読んで費やし、そろそろ、主人公である「あんま」のいたましい生涯を振り返るダンとなりました。
タイトルにある「無事の人」って、どんなひとなんだろ。。。
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こんどの耽美文藝誌『薔薇窗』(9月刊行)で完結となる、拙作「牧野博士の不思議な採集」を書き終えると、その間(かん)の挿画を描いてくださっている、櫂まことセンセイと大泉学園にある「牧野記念庭園」へお礼参り? に行きました。
三本の松葉が縁起物とされるゴヨウマツや、揉むと匂うクスノキの葉などを拾いながら、そのいわれや効能をこの庭園の園丁さんに窺っているうち、いつしか、牧野博士と対峙しているかの錯覚に陥りました。
拾った松葉をカバンにいれながら、まさに、“不思議な採集”を体感したかの心地でした。
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バスのなかで席を譲ったら、
「お兄さん、ありがとう!!」
とお爺さんに、おおきな声でそういわれ、嬉しくも恥ずかしかった。
とはいえ、祖父ほどの年齢だろうそのひとからしてみれば、まあ、“お兄さん”なんだろうね。
そんなわけで、お爺さんの見たままにパチリ。。。
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*画像、上、無事帰宅、中、青年、牧野博士の肖像(ポルトレ)、下、前世紀の髪型だな;
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by viola-mania | 2009-04-19 17:42 | 雑感


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