結実。

年々、花を多くつけるようになった白梅の一枝を、小庭から剪ってくると、普段使いのコップに挿し、テレビボードの上に置きました。
いつか、挿花家の川瀬敏郎さんが、部屋に花を活けると、そこに生き物の気配が感じられて安心する、といったようなことを何かの文章に書いていて、なるほど、差水さえ怠らなければ、根や幹から切り離されたその命も、しばらくは生ながらえることができるのだと、いまさらのように納得したことがありました。
或いは、余命が迫っているからこそ、そこに強い気配を漂わせるのかもしれませんね。
さて、先月の始めに着手した作品も、その第一章を書き終え、ようやく、話の転結へと運んでくれる、エピソードのいくつかを見い出すことができました。
とはいえ、その結末は未定。。。
そんななか、何かの符合のように、作品に着手しているあいだは、いつも近くに、この“生き物の気配”が、芳い香を漂わせていました。
いまはまだ、冬ざれた小庭が、春の花に彩られる頃には、着手の作品も、その結実を見ることでしょう。
秋を俟たずして見る結実は、でも、秋薔薇の開花へと結ぶ、胚珠ともなるのです。。。
d0004250_11432610.jpg

[PR]
by viola-mania | 2008-03-02 11:45 | 雑感


<< 寿歌。 盗心。 >>