腐蝕。

通信誌『風信人 ヒアキントス』の発送準備を終えると、いよいよ、することがなくなりました。
細くあけた書斎の窓から、門の鍵を上げる微かな金属音が聞こえ、ついで、土を踏む鈍重な足音。
「誰だろう」
無骨な拳の持ち主であろうそのひとが叩く、玄関扉をゆっくりあけると、何のことはない、郵便配達のお兄さんでした。
上背のあるそのひとが、胸元に掲げているその小包を訝しそうに見つめながら、でも、いわれた通りにサインをし、「ご苦労さま」とひとこと、もと来た玄関先を、律儀にも門の鍵を下ろして、そのひとは帰ってゆきました。
苔むした飛び石の上に散らばる、オールド・ローズの花びらを踏みしめながら、、、
小包の表書きには、見覚えのある筆蹟と名前が記されていましたが、中身が何であるのか、皆目検討もつかず、、、
「わお!! 若冲!!」
京都にある、相国寺での展覧会の折りに求めたのでしょう、そのこころづくしを、ありがたくいただきます。
さて、畳の上に腹這いに寝そべり、塚本邦雄の『緑珠玲瓏館』を読んでいたら、あれよという間に、もう、7時。
それにしても、糜爛(びらん)した花びらのせいでしょうか、玄関先がいつまでも明るいのは、、、

*画像、そろそろ終わりです。
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by viola-mania | 2007-06-03 07:08


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